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Exchange Server2010 + Outlook:フルアクセス許可を持つメールボックスが自動的にナビゲーションウィンドウに表示される

 

Exchange Server 2010 SP1以降では、ユーザーがフルアクセス許可を持つメールボックスが自動的に読み込まれます。(Outlookナビゲーションウィンドウにメールボックスが表示)これにより、共有メールボックスなどのフルアクセス許可を付与されたユーザーは「プロファイル/アカウント/メールボックスのいずれかを追加する」といった作業が省けるようになりました。

このメールボックス自動検出機能は大変便利なのですが、次のようなデメリットを含む仕様があります。


記号

自動的にメールボックスを読み込むため、Outlook起動時にパフォーマンス負荷がかかる 

ユーザーが多数のメールボックスへのフル アクセスを持っている場合、Outlook起動時にパフォーマンス低下が発生する可能性があります。同様に管理者が組織内の全メールボックスのフルアクセス許可を持つ場合、起動時に全てのメールボックスを読み込もうとします。ExchangeServerSP1ではこの動作を制御できませんが、SP2以降では管理者が自動マッピング機能を無効にすることができます。方法については「フル アクセス メールボックスの Outlook 自動マッピングを無効にする」を参照してください。

 

記号

  自動検出によるメールボックスの読み込みは「アカウント」を追加しているのではない

フルアクセス許可を持つメールボックスをOutlookで共有する方法には「自動検出により自動的にメールボックスを読み込む」「Outlookにプロファイルを追加する」「自分のOutlookプロファイルにアカウントを追加する」「メールボックスの共有設定をする」の4つの方法がありますが、それぞれが若干異なります。

  1. 自動検出によるメールボックスの読み込み
    ユーザーによる共有設定の作業が不要なため楽ですし、ナビゲーションウィンドウに自分のメールボックスとともに表示されるため1度に参照できます。但し「追加アカウント宛に新着メールが届いてもデスクトップ通知が表示されないタスクバーに封筒のアイコンが表示されない」といった仕様があります。
     

  2. Outlookに新規プロファイルを追加した場合
    Outlook起動時にプロファイルを選択するため、自分のメールボックスと追加利用するメールボックスを1度に参照することができません。(1台のPCを数人で利用しており、同一アカウントでログインしているがメールボックスは別々…といった場合にはOutlookのプロファイルを切り替えることによって自分のメールボックスだけを表示できるので便利です。またパスワードを入力しないとそのプロファイルでは起動しないようにすることもできます。)
     

  3. 自分のプロファイルにアカウントを追加した場合
    この方法では自分のメールボックス(アカウント)と、追加利用するメールボックス(アカウント)の両方を1度に参照することができます。ナビゲーションウィンドウに両方のメールボックスが表示され、追加アカウント宛の新着メッセージに対する「デスクトップ通知」や「タスクバーの封筒アイコン」も表示できます。またそのアカウントを差出人として送信した場合、そのメールボックスの送信済アイテムに格納されます。(これらは自動読み込みでは不可能です)
     

  4. メールボックスの追加
    通常、ユーザー同士でメールボックスを共有する際に利用されます。管理者による操作は不要で所有者がアクセス権を設定し、アクセス権を付与されたユーザーはメールボックスを追加します。アクセス権を付与したフォルダのみ(例えば予定表のみ、連絡先のみなど)の共有が可能です。

このように、自動読み込みによるメールボックスの使用は「3. 自分のプロファイルにアカウントを追加した場合」と使い勝手はほぼ同じにも関わらず新着メールの通知(デスクトップ通知、封筒アイコン)が表示されないという不便な点がありリアルタイムでメールを確認する必要があるユーザーにとってはマイナスですので、任意でアカウントの追加を行いましょう。(自動読み込みでメールボックスが表示されている状態でアカウントを追加しても問題ありません。)